クリスマスケーキ
仕事中、今年のクリスマスはショートケーキが食べたいな、考えていた。
毎年のことだが、今年はまだケーキを買っていなかった。
しかし、近辺にケーキ屋は無い。
仕事帰りにスーパーに寄った。
スーパーに売っているショートケーキはどうもな、と思いつつ、食品売り場をウロウロしていると、生クリームが目に入った。
そういえば、パンケーキの素があったな。賞味期限切れてるけど…
パンケーキに生クリームもいいかもしれない。
少し迷ったが、生クリームを買って帰った。
帰ると、妻がケーキを買っていた。
不二家のショートケーキである。
すごく嬉しかった。
2週間ほど前、10年ぶりぐらいに、不二家のショートケーキを食べた。
出張の帰りに、駅前に不二家があるのが目に入り、ふと入ってショートケーキを買って帰った。
客が何人かケーキを買っているのが目に入ったので、じゃあ自分も、となぜか思ったのだ。
それまでの不二家のケーキのイメージは、とにかく甘い、だった。
味に期待せずに、帰ってから妻と一緒に食べた。
まず思ったのは、「あれっ、ふつうに美味しいな」であった。
味も甘さも程よくシンプルで、変に凝っておらず、結構好みだな、と思った。
妻も同感だったらしく、「クリスマスは不二家のショートケーキでいいね」なんて、半分冗談、半分本気で話していた。
このときの会話を覚えていて、妻はケーキを買ってきたのだという。
嬉しく思ったのは、2週間前の会話を覚えていてくれたからだろう。
今年のクリスマスは楽しく過ごせそうだ。