ご近所さんとの朝のちょっとしたあいさつで、気分がいいと感じた話
ゴミ捨て場で会う近所の人とのちょっとしたあいさつ。
ひとことふたことでも、笑顔であいさつを交わせるというのは、気分がいい。
私は毎回決まった時間にゴミを捨てに行く。
近所の人も同じみたいで、ゴミ捨て場で顔を合わせる人が決まってくる。
私の場合、ほぼ毎回、ある年配の女性と会う。
私がいま住んでいる場所に引っ越してから初めてゴミを捨てに行った日のこと。
ゴミ捨て場に着くと、その女性もゴミを捨てに来ているところだった。
お互いにあいさつはするものの、どこかぎこちない。
お互い初対面だったので、あいさつはするものの、どこかお互いに警戒心を抱きながら、という感じなのが分かった。
その後、顔を合わせるたびに「おはようございます」とあいさつする。
徐々に、ぎこちなさが消えていき、自然な感じで、笑顔であいさつできるようになっていった。
そんな日が続いたある日のこと。
ゴミ捨て場でその女性と顔を合わせ、いつものように「おはようございます」とあいさつした。
ごみ袋を置いて去ろうとすると、その女性から次の言葉が続いた。
「今日はいい天気ね」
何気ないひとことだった。
私は突然のことで、ちょっとびっくりしてしまった。
はっきりとは覚えていないが、「そうですね」と返すのが精一杯だったような気がする。
でも、そうしたひとことをかけてもらえたことが、嬉しくもあった。
ちょっと怪しい人間から、顔なじみのご近所さんだと認識してもらえるようになった気がしたからだ。
それから、毎回顔を合わせるたびに、そうした何気ないひとことを自然に交わせるようになった。
立ち話を続けるわけではない。
その女性がなにかひとこと話しかけてきて、私がひとことを返す。
毎回その繰り返し。
このころになって、私はこの地区に馴染めてきたのかな、と思えるようになった。
ご近所さんと笑顔であいさつを自然に交わす。
簡単なようで、なかなかすぐにはできない。
そのうち、「おはようございます」のあとのひとことを、こちらから先にかけようと思っているが、なかなか難しい。
いつも先手を取られてしまうのだ。