暖房コスト削減を議論しても、多くの人は、いまの環境を変えられないのかも?
最近、職場では電気代の話題がほぼ毎日のように出てくる。
いまの時期、暖房コストの話題がホットだ。
みんな思うところがいろいろあるようで、話が尽きない。
それほど、暖房については手段も使い方も考え方も十人十色なのだろう。
ただ、実のところ、誰も現在のやり方を変えるつもりは無いように感じる。
この手の話は、だいたい3種類に分かれる。
- 節電
- 灯油と電気の切り替え
- エネルギー効率改善
節電は、エアコンの設定温度を下げる、という類のものだ。
しかし、いまの設定が快適なので、設定温度を下げる気にはなれない。
蓄電池を設置して、昼間に太陽光発電した電力を夜間に使えるようにすることも節電に含まれる。
ただし、これは金銭面のハードルが非常に高く、まず手が出ない。
次は灯油と電気の切り替えだ。
エアコンによる暖房から灯油ストーブに切り替える、またはその逆を指す。
私は灯油ストーブ派だが、もちろん、エアコン派も多い。
エアコン派の意見は、灯油は臭いし、買うのが面倒くさい、というものだ。
私から見れば、灯油のほうが空気が乾燥しにくいし、部屋が早く暖まると思う。
お互いに、いまの暖房方法がベターと思って使っているわけだから、これを切り替えるには、精神面のハードルが大きいようだ。
エネルギー効率は、家の断熱性を改善する類のものだ。
ただし、ここでは、窓にプチプチを貼る、というような小手先の方法は含めない。
窓を二重にする、内窓を設置する、などの大きな効果が期待できる手段だ。
これも、数ある窓の一部だけ二重にしても、効果は限られるだろう。
聞いた話では、一軒家の窓すべてを二重窓にすると、150万円ほどかかるという。
ただし、エネルギー代の節約分で、15年ほどで元が取れるらしい。
とはいっても、100万円を超える出費は容易ではない。
私の周りでは二重窓の受けがいい。
コストの回収に15年かかるとしても、効果はほぼ永久で、維持費もかからないからだ。
ただ、誰も効果を実体験していない。
みんな、誰かが二重窓化し、本当に効果があるのか、実体験を直接聞きたいようだ。
もちろん、私もそのひとりだ。
いくらテレビやネットで効果の検証結果を示されても、知り合いの実体験に勝るものはない。
こうして考えてみると、暖房コストが上がっても、だれも思い切った手段を取らない(取れない)ように思う。
暖房コスト削減は、いまの快適さを犠牲にするか、大きな出費を伴うか、のいずれかだからだ。
暖房の場合、快適さを犠牲にすることは、健康も犠牲にすることになりかねない。
結局、先立つものが無いと効果的な対策は取れないということなのだろう。
私はというと、この「先立つもの」をどう工面するか、もうしばらく考えなければならない。